ここ最近、IT留学って増えましたよね。
プログラミングの重要性が語られるようになってから、英語以上にプログラミングを必要としているような人が増えてきているように感じまmす。
ざっくり言うと、「英語だけじゃなくてプログラミングのスキルも一緒に海外で身につけようぜ!」というがIT留学のコンセプト。
おそらく、参加を検討している人の多くが、
- 未経験からエンジニア・プログラマーに就職・転職を考えている
- フリーランスになりたい
という方々でしょう。
かくいう私も150万という大金を支払って、半年間IT留学に参加した身分なのですが、
プログラミングを海外で勉強する意味ってあるのだろうか(あったのだろうか)?
と、思うのです。
結論からいうと、IT留学は全てが中途半端になるからやめておけ。というのが本音です。
筆者はIT留学参加した他、短期のプログラミングスクールや半年間のデザイン専門学校などなど、いろいろなサービスやスクールを利用してきました。なので、IT留学のシステムが合理的であったか、比較してお伝えできるかと思います。
今回は私がIT留学を経験してみて、
なぜIT留学をオススメできないか
IT留学の費用の半額で英語とプログラミングを身につける方法
を紹介したいと思います。
今回はかなりぶっちゃけたいと思います。
私がIT留学に参加した経緯
私は2016年に半年間、フィリピンのセブ島にIT留学に行きました。
当時私は就活を目前にした文系大学生でしたが、ノースキルでの就活に不安を感じていました。
そんな時にたまたま目に入ったのが、「プログラミングと英語で自由に生きよう」というIT留学の広告。
プログラミングはニーズが高まっているし、英語とのスキルセットは将来的に就活でも武器になると思っていたのです。
特に誰に相談するわけでもなく、すぐにIT留学に申し込みました。
このあと、この事をすごく後悔することも知らずに。
IT留学がおすすめ出来ない理由
私がIT留学をお勧めできない理由について紹介します。
英語とプログラミングの両立の難しさ
IT留学のコアカリキュラムである「英語」と「プログラミング」。
数ヶ月でモノにして生まれ変わってやる! と強い意気込みを持っている方も多いとは思いますが、はっきり言ってどちらも中途半端で終わる可能性大です。
「いや、それはお前が勉強を頑張らなかったからだろ」と言われそうですが、実際に勉強をしてみるとわかります。
英語・プログラミングを学んだことがある方ならわかるはずですが、半年間でどちらもマスターするのはかなり無理があるのです。
英語とプログラミングのどちらも初学者の場合、「どちらかは捨てる」選択が現地で必要にある可能性大です。
私は半年間留学してましたが、1ヶ月経った頃からプログラミングやコーディングの勉強を中心にシフトし、英語を捨てました。英語は得意でもともとある程度喋れたのもありますが、プログラミングが身につく気がしなかったからです。
私の学校の他のメンバーの多くも、途中から英語の勉強を大幅に減らして、プログラミングに集中していました。
他校でIT留学をしていた友人にも聞きましたが、全く同じ状況だったそうです。
英語とプログラミングを身につけると云うコンセプトは素晴らしく思いますが、実際に短期間で英語とプログラミングを両立するのは無理があるのです。
英語を学ぶなら語学留学で英語の勉強に専念した方が良いですし、プログラミングを学ぶなら国内のスクールに通う方が効率的です。
「ヨ〜シ!半年間で英語とプログラミングを身につけて、世の中から求められる人材になるぞ〜!」と、鼻息を荒くして意気込んでいる人に限って途中で挫折したり中途半端な勉強で何も身についてなかったりします。というか、参加していたのはそんな人ばっかりでした。
劣悪な通信環境
IT留学の盛んな地域はフィリピンを始め、インドやタイなどの途上国です。
フィリピンに限った話ではないと思いますが、Wifiを始めとした通信環境の整備がまだまだ遅れています。
学校やコワーキングスペーズ、一部のカフェはかなり強いWifiで快適に作業ができますが、それでも雨天の時に通信速度が落ちます。プログラミングの学習をしていると、調べる作業など通信料がかかるため、この通信速度が遅い環境は学習にかなり支障をきたすのです。
ちなみに僕が滞在中に、なんの予告もなく2日間、市内のWifiが使えなくなる騒ぎがありました。ちょうどその時日本のクライアントとリモートで仕事をしていたので、連絡を取ることができず作業が一時進まず。これにはクライアントも驚き。
本当に最悪だった。
コスパが悪すぎる(最重要)
日本のプログラミングスクールにも通った経験があるので言わせてもらいます。
IT留学の費用、高すぎです。コスパは最悪です。
僕の参加したアク◯ハウスという学校は半年間のコースで150万でした。海外保険や航空券。現地での生活費を加算すれば200万を超えます。
途上国の留学で半年間で200万円という額ははっきり言って高すぎです。
普通の語学留学なら半年で100万もかかりませんが、カリキュラムにプログラミングが追加されると費用が倍になります。
日本なら質の高いプログラミングのカリキュラムを、IT留学の半額以下で受講できるのにもったいなかったあ…と感じています。
限られたコマ数を英語とプログラミングで中途半端に割って受講するIT留学のスタイルは、明らかに学習効率とコスパの面からおすすめはできません。
私自身、帰国後に短期的なスクールに参加しましたが、教わる環境は圧倒的に日本国内のスクールの方が分かりやすいですし、独自の教材の開発もされているところが多いです。それで1ヶ月5~10万円程度です。
IT留学に参加する前にその事実を知っておくべきだったと今では少し後悔しています。
特に、プログラミングを学びたいという明確な目標がある方には、まず日本で学ぶことをおすすめします。
IT留学のメリット
IT留学のデメリットばかりつらつらと書きましたが、IT留学の良い点もあるかと思います。
集中できる環境
IT留学ではプログライングを勉強する仲間が身近にいるため学習の競争性は増します。そのため、日本にいるよりも勉強に集中しやすい環境かもしれません。
筆者が滞在していたフィリピンのセブ島には、朝7時から開店しているwi-fi完備のカフェもあり、自習のスペースとして重宝していました。
よくも悪くも、サボり辛くに集中できる環境であることは間違いないでしょう。
視野が広がる
海外で長期で生活をすると将来のキャリアの視野は広がります。
特に、IT留学をしていると世界各国のフリーランスと出会う機会もあるかと思います。(筆者の学校では定期的に会う機会があった)
「将来、こういう生き方をしてみたい」と、一つのロールモデルが見つかるかもしれません。
筆者のクラスメートの中には卒業後、海外で就活をした人や、そのままフリーランスになる人も多々いました。
IT留学の代わりになるプランを考えてみた
IT留学のコンセプトのように、英語力とプログラミングを身につけるためのプランを考えてみました。
今の私ならIT留学に参加せずこの方法を選択すると思います。
いくつか紹介したいと思います。
日本のプログラミングスクールを受講
ここ数年でプログラミング学習の方法は多様化し、独学でも十分勉強ができる環境になりました。
独学するならProgateやドットインストール、udemyがおすすめです。特にProgateは最高のサービスだと感じています。
プログラミングを本格的に学びたいならプログラミングのスクールもおすすめです。短期のプログラミングスクールならwebcampがおすすめ。オンラインの他、オフラインの教室も開講している(渋谷)ので、モチベーションが保ちやすいです。
新卒と第二新卒の方なら、ITCE Academyがおすすめです。
無料でプログラミングの授業を受けつつスキルを伸ばし、就職・転職のサポートまでしてくれるという破格のサービスです。2年前に存在して欲しかった。
教室は渋谷ですが、全国各地から受け入れをしており、宿泊施設も無料で利用できるという素晴らしさ。
参加するには説明会に出席する必要がありますが、必要なスキルや費用はないようです。
さらに本格的に学びたい人にはG’s academyがオススメです。
G’s academyは6ヶ月のコースで、入学するのに試験がある本格的なスクールですが、このコースをやりきれば間違いなく力がつくと思います。プログラミングに特化したい人は、IT留学より絶対にこっちです。
参考書も一冊はあると便利です。web言語の基本であるhtml/cssを学ぶならこの本がおすすめです。
語学留学orインターン
私も語学留学のみでフィリピンに行ったことがありますが、1日のコマ数が多いので嫌でも英語漬けの生活を送ることができます。
どの語学留学もだいたい授業が1日7コマ前後(50分×7)あります。IT留学はだいたい英語の時間は2~3コマほどです。この程度のアウトプット量では到底英語は喋れるようになりません。
3ヶ月も英語漬けになれば、初学者でもある程度話せるようになるかと思います。
実務を通して英語力をつけたい!という方は、インターンとして現地の企業で働くのがオススメ。基礎的な英語力があることが前提ですが、日本で鍛えたプログラミングを鍛えつつ、日常会話で英語のアウトプットができます。
インターン先を探す方法でオススメなのが、タイガーモブとAJITORAというサイト。東南アジアを中心にインターンの募集がたくさんあるので、チェックしてみると良いでしょう。
意識が高い大学生にはグロキャンがおすすめ。ベトナムで実践的なビシネスインターンが経験できます。参加者の成長っぷりが凄まじい。
まとめ
というわけで、IT留学をオススメしない理由を挙げてきましたが、批判しているわけではありません。
IT留学を通して成長した人はたくさんいますし、私自身IT留学を通して得られたことは沢山ありました。
ただ、IT留学以外にもスキルを身につける方法はたくさんあり、IT留学以外の学習法を経験した筆者からすると、どうしてもIT留学のモデルをオススメすることができないのです。
IT留学で経験できることは日本国内だけで半分以下のコストで完結出来るのです。
特に転職やスキルアップを純粋に考えている方は、英語力以上に純粋にITスキルを身につけるべきなので、IT留学はあまり向いていないかもしれません。
なのでIT留学は私のように目標が明確でない人が「視野を広げる」という意味ではおすすめできるかもしれませんが、「英語学習のついで」や、「なんとなく面白そうだから」という理由で参加するのはやめた方が良いです。
また、iT留学の学校によっても授業やカリキュラムのスタイルがあるため、事前に学校の特色を知っておくことが大切です。
プログラミングを集中的に伸ばしたいならNexseedやG’s camp、フリーランスとして将来独立したいという方は、僕の参加したACTHOUSEがオススメですよ。
他にもいい方法は沢山あると思いますがね。(2度目)