筆者は大学生活の半分をボランティア団体の運営に捧げてきました。
フィリピンの学校や孤児院に、日本で使われなくなった楽器を寄贈するという、ありがちな国際ボランティアの部類です。
大学生活で力を入れたことでもあるため、就活ではよく話のネタとしても使っていました。
ボランティアって人事からも印象よさそうだしね。
しかし、後になり気づきますが、これは大きな誤算でした。
こランティアの経験を就活の面接で主張しすぎるのは、企業の人事にとっては印象を崩す要因にもなりかねます。
ボランティアを頑張ってきた就活生へ、面接やESでボランティアを推しすぎるのは危険な理由について、今回は紹介したいと思います。
まず最初に…ボランティアしてる学生多すぎ問題
就活をしていると気づくことがあります。それは、
ボランティアしてる大学生多すぎ(驚愕)
大企業の面接ではグループ面接があり、複数人の学生が自己PRをする機会があるのですが、
「本当にこいつらボランティアしてるの?」 ってくらいグループ面接にはボランティア経験のある学生が湧いています。
就活生、カンボジアに小学校建てた学生が多すぎです。マジで一気に識字率95%くらいにはなりそうなレベル。
主体性や協調性、そして慈善的な精神を表す自己PRの材料として、ボランティア活動は格好の就活ネタであることは間違いありません。
それゆえに、多くの就活生がボランティア活動を自己PRのネタとして、ドヤ顔をしながら就活の面接に持ってくるわけです。
彼らが本当にボランティアをしてきたのかは明らかではないですが人事は
「またボランティア学生か…」
と嫌気がさしているに違いないでしょう。
ぶっちゃけ、ボランティアを推してる学生は大したことない奴が多い
正直にいうと、就活の面接でボランティアの話を最初にし始める奴は、大学生活で大した経験をしていなかった奴が多いです。
ボランティア以外に特筆したことを大学生活でしていなかったり、というかボランティアも1~2回程度何となく参加していたという学生ばかり。
自己PRで何を話そうか捻出した結果、ボランティアくらいしかネタになりそうなのがなかったというオチです。
グループ面接で話を聞いていても、活動の概要など上辺の話しかできてない学生も多いのが事実。
側から聞いていても、「だったら話さない方が良い」と思えるレベルです。
それゆえに人事からウンザリされる
(あ〜、また中身のないボランティアの話をする就活生だ。)
後に仲良くなった人事の方にも聞きましたが、ありがちな自己PRのネタは正直聞いていてウンザリする、とのこと。
もちろん、ボランティアをしていたという経験がマイナスというワケではなく、面接でのアピールの仕方が大切になってくるということです。(詳細については後述します)
そもそもボランティアは「慈善活動」である
そもそもボランティア活動の定義として、
無償で自発的に社会活動に参加したり,技術や知識を提供したりする人,またはその活動。
一般的にボランティアの理念として,自分から行動すること,ともに支え合い協力し合うこと,見返りを求めないこと,よりよい社会の実現を目指すこと,があげられる。
見返りを求めない、主体的な行い、つまり慈善活動です。
日本の学生の多くがボランティア活動を「就活のネタになるから」という理由で始めているのも事実ですが、これってボランティアの定義から少し外れてませんかね。
就活ネタとしての見返りをボランティアに求めてしまっている学生、恥ずかしくないのか。
筆者としては不純な動機でもボランティアをすることは良いと思うのですが、人事によってはそこに違和感を感じる人も多いのではと思います。
まるで地球でも救ったかのような顔でボランティア活動を武勇伝のように語る就活生、見苦しいぞ。
人事に聞いてみた、ボランティアは就活に有利なのか
上記については、筆者が就職活動中に経験したことをベースに、半ば「考察」のように綴りましたが、実際のところ就活の面接でボランティア経験がどのように選考に影響をするでしょうか。
就活中に仲良くなった人事の方に、ボランティア経験は選考にメリットとして働くかを聞いてみました。
ボランティアをしたこと自体は有利に働くわけではない
結論からいえば、ボランティアをした経験自体はプラスにもマイナスにもなりません。
ボランティアに参加して、こういうことをしました!
という話をしたところで、人事からすれば
ほーん、それで?
という帰結になるわけです。当たり前ですよね。
ボランティア活動は問題や課題があるからこそ生まれるものであり、ボランティアをした結果どうなったかという経緯も含まれています。
表面だけの活動の話では、選考でメリットには働くことはないのです。
なぜボランティアをしたのかという動機が重要
そのため、ボランティア活動を面接で語るには以下の点を話すように心がけると良いです。
- ボランティアを始めた経緯
- 課題と成果
- どのように自分が変わったか
このあたりをしっかりと話せれば自己分析ができているという証明にもなりますし、問題意識を持ってボランティアに取り組んでいたことが伝わるはずです。
ここでアドバイスですが、ボランティアを始めた経緯については「正直に」話してください。
仮に「就活のネタになりそうだったから」といった不純な動機でも、です。
面白いもので、正直な告白には面接官はよく食いつきます。
多少美化しても良いと思うので、ボランティアの中で学んだことや、自分がどう変わったかをうまく帰結することができれば、人事もきっと共感してくれ、選考にプラスに働くはず。
自己分析はしっかりと行おう
ボランティア活動は伝え方によっては就活の面接でメリットになりますが、そのためには自己分析が不可欠です。
自己分析は自分で行うものと思いがちですが、絶対に第三者と相談して行った方が良いです。
一人で行うとバイアスのかかった自己分析になりがちで、他人から見ると矛盾だらけの分析になっていることが多々あります。
筆者は一人で就活をしていたこともあり、相談できる人もいなかったため自己分析はかなり苦労しました。一人で就活をしている方は、友人でも親でも良いので就活の相談ができる人を確保しておくべきです。
筆者はキャリアチケットという就活エージェントを利用してから就活の流れが変わりました。就活エージェントはこれしか利用していませんが、今の自分があるのはこのサービスのおかげと言っても過言ではないレベルでお世話になりました。
自己分析からESの書き方・添削まで丁寧かつ情熱的に行ってくれます。
特にIT系の企業を考えている大学生にはぜひおすすめしたい就活エージェントです。
就活は早く行動したもの勝ちです。アクションはなるべく早く起こしましょう。
まとめ
ボランティア活動は伝え方次第で選考において大きなメリットになります。
ただ、筆者が見る限り多くの学生はその体験を深掘りできておらず、うわべの話で終わってしまっています。
巷では「自己分析が大切だ!」なんて散々言われていますが、自己分析ができている学生は意外にも少ないものです。
ボランティアの経験を話す際は、行動の原点をしっかりと考えておきましょう。
それだけで、就活が大きく変わるはずです。